
2020年2月16日、32歳という若さで作品制作中に急逝した縄文造形家・村上原野の作品集。
北海道の原野に生まれ、幼少時代から縄文作品や縄文野焼きに触れながら育ち、2010年には岡山県新見市の猪風来美術館で本格的に縄文修行に入る。
縄文土器・土偶の徹底的な模写を通して体得した縄文の心と技を基盤に新しい縄文造形を創出した。
その作品は大自然と大地から湧き立つ生命のドラマを感じさせるもので、緻密で重層的に渦巻く文様表現は圧巻である。
近年では若手縄文アーティストらと「ARTS Of JOMON」展を国内外で展開し、2015年には米国デンバー展、2017年にはマレーシア展に参加。
2019年には米国ボルダー〈縄文の祭典〉で北米初の縄文野焼きを実現。その技量と根源力が高い評価を受けた。
本書では代表作の写真をはじめ国内外での縄文ワークショップや展覧会などの写真、交流のあった考古学者やアーティストなどによる寄稿、さらには父であり縄文造形家・猪風来の「村上原野論」を掲載している。
■著者:村上 原野 (著),猪風来 (編),村上 美子 (編)
■仕様:A4判,並製本
■ページ数:108ページ
■ISBN:978-4-86069-657-3 C0072
■初版年月:2021年7月1日